デカフェの作り方

 お店を訪れてくださるお客さまから時折、「コーヒーは飲みたいが体質的にカフェインを取れない」「寝る前にもコーヒーを飲みたい」という声をお聞きしていました。そこで、デカフェ(カフェインレスコーヒー)を取り扱ってみることにしました。

 baisado初めてのデカフェとして選んだのは、こちらです。

ブラジル セラード プリマヴェーラ農園 カトゥアイ Natural

https://baisado.theshop.jp/items/79475637

https://baisado.theshop.jp/items/79657921

 baisadoでいつも扱っているブラジル・セラード産であることに加え、単一農園・単一品種・伝統的なナチュラル製法であることに興味を持ちました。生豆は独特の暗い色をしています。

 このコーヒー、「スイスウォータープロセス」という処理方法により、風味を損なうことなく、コーヒーに含まれるカフェインだけが99.9%除去されているとのこと。

 どんな処理方法なのか興味が湧き調べてみると、スイスウォーター社という(なぜか)カナダの会社の特許製法で、概ね以下のような手順でデカフェコーヒーを作るそうです。

  • 生豆をぬるま湯に浸けてふやかし、水溶性の成分を溶け出しやすくする
  • 純水に生豆を浸し、(カフェインを含む)水溶性の成分が限界まで溶け込んだ液体(Green Coffee Extract(GCE))を作る(この生豆は堆肥にして活用される)
  • GCEをカーボンフィルター(活性炭)に通し、カフェインだけを取り除く(使用後の活性炭は、加熱炉でカフェインが除去され再利用される)
  • 別の(販売用の)生豆を、カフェインが除去されたGCEに浸す
  • 生豆からカフェインだけがGCEに溶け出す(他の水溶性の成分はGCE中に飽和しているため溶け出せない)
  • カフェインが溶け込んだGCEをカーボンフィルターに通してカフェインだけを取り除き、再び生豆を浸す(これを何度も繰り返す)
  • 生豆からカフェインが99.9%除去されたら、GCEから取り出して乾燥させ出荷する

 以下のビデオで、この手順が分かりやすく紹介されています(日本語字幕もあるようです)。

 肝心の風味ですが、一口目こそ「いつものコーヒーと少し違うかな?」という感じがするものの、飲んでいるうちに気にならなくなります。また、味わいに物足りなさは感じません。カフェインが苦手な方だけでなく、気にならない方にも日常的に飲んでいただけそうです。

 他の商品よりさらに少量ずつ焙煎しているため、時には切らしてしまうこともありますが、店頭あるいはオンラインショップで見かけられたら、ぜひ一度お試しください。

baisado
京都下鴨の小さな珈琲焙煎所

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